館長コラム
vol.28 本がリフレッシュする時・・・
館長 船田 均
今年の桜は例年以上の雪の重みに耐えたぶん、蕾が眩しいほどに開花しました。この時期は過ごしやすく、自宅の窓際に椅子を持ち込み、本を読む機会があります。そんなとき、どの本を読もうかな?と本棚に目を向けると、一度読んだ本がこちらを向いて整列しています。不思議なことに本の顔を眺めていると、「もう一度手にとって読んでよ!」と呼びかけてくる本たちがいます。「あれ?どんな本だっけ?」と思う瞬間です。手に取りパラパラと読み返します。「そうだ、そうだ」と頷ける本、「んっ!」と、もう一度夢中になる本、一枚一枚のページを捲るたびに呼吸が合う至福の時間を過ごします。
既に一度読み終わった本も、その時々の季節や環境が変われば、同じ読み手でも読み方や感想も変わるといつも期待しながらやりとりします。きっと本たちも新しい季節の香りを吸い込むリフレッシュが必要なのだと思います。
図書館の本たちにも顔があります。図書館で眠っているときの顔と利用者の皆さんのもとから返ってきたときの顔、それぞれ一枚一枚のページに親しみと愛情を身にまとい笑顔で返ってくるといつも感じます。
私たち図書館スタッフも、みなさまと本とのたくさんの出会いのお手伝いが出来ればと努力しています。
vol.27 三沢の空へ!!
今日も雪! 春の淡雪というには、少し量が多すぎます。三沢でこんなに雪が多いのは何年ぶりかな?という声も聴きます。
さて、この三月末をもって館長の任を解かせていただくことになりました。ということは、この"館長コラム"も私が担当するのは今回が最後ということになります。
四年前の2008年4月、指定管理者として、三沢市立図書館の運営を委託されて以来、私たちは"三沢市立図書館へようこそ"を合い言葉に様々な試みを提起しながら図書館サービスの充実を目指す活動を展開してまいりました。その中で、ひとつ気づかされたのは、市立図書館サービスの質の向上というのは"市民、利用者によって決められる!"ということでした。まさしく「いい利用者を得て、図書館は発展する」ということなのでしょう。市民の皆さまには、これからも市立図書館を大いに利用していただき、図書館が持つ限りない可能性を引き出していってほしいと願っております。
私は、その意味で三沢市立図書館の将来に大きな期待を抱いております。これからの三沢市立図書館を、これまでに増してよろしくお願いいたします。
三沢の青い空は私の好きな色でした。明け方まで降る雨や雪がすっと止み、太陽に輝く青空が拡がる、まさに"大空の町三沢"にふさわしい、そんな三沢の風景をいつまでも心の中に写し込んでおこうと思います。
四年間の三沢での仕事と生活、名残りは尽きませんが、たくさんの経験と思い出をお土産に三沢の町にお別れします。支えてくださった市民の皆さま、読書会、郷土史研究、ボランティアなど各グループの皆様、もちろん一緒に頑張ってくれた図書館スタッフも含めたすべての皆さまへ、そして、この三沢の空へ、感謝をこめたお礼の言葉を申しあげたいと思います。"ありがとうございました!!"
新館長 あいさつ
桜の便りも彼方此方で聞かれ新緑も目に映る時候、新たな挑戦へと動き出す季節となりました。三沢市立図書館も指定管理を受託し、5年目を迎えようとしています。今年度は「啓発期」から「発展期」に伸展を目指す年と位置づけております。この大切な時期に三沢市立図書館の新しい館長として着任しました船田均(ふなだ ひとし)と申します。
この4年間、館長を中心として図書館の「啓発期」と称し、『単に本を貸し出すだけの図書館から人のつながりを育む新たな公共図書館の在り方』を市民の皆さまに発信して参りました。また、同時にスタッフの育成にも力を尽くして参りました。今年度は、今まで積み上げてきた図書館のサービスを「発展期」に相応しく提供できるよう、スタッフとともに追求してまいります。そして、図書館活動及びサービス提供の深化を通して、市民の皆さまに図書館をより身近な場所と感じていただきたいと思っております。
そのためには、市民の皆さまの要望に応えうる資料・情報の収集と提供に力を入れ、また、図書館という空間や環境を今まで以上に身近に利用できる体制を整えて参ります。
新年度の新たな試みとして、図書館で映画を上映する「図書館シネマ」の開催、図書館の利用の仕方や本探しのお手伝い、また、三沢市の情報を提供する「コンシェルジュサービス」の実施、読み上げ機能のついた機器類の提供を中心とした「視覚障がい者サービス」の実施、図書館を使っての調べ方を学んでいただくイベントの開催など、多くの企画を予定しております。
この「発展期」に向けて、これからも皆さまとともに"三沢市立図書館"を成長させていきたいと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします。
vol.26 私だけの一冊 − 製本講座から−
3年目を迎えた"製本講座"が人気です!
図書館の本は傷みます。もちろん、利用者の皆さんには丁寧に扱っていただいているのですが、それでも何十回と利用されているうちに表紙に傷が付き、ページがとれたりする本が数多く出てきます。図書館における"製本"という作業は、そうした本を修理して、少しでも長く利用してもらえるようにするというところに目的があります。
三沢市立図書館が主催する"製本講座"には、様々な人が参加してくれます。本の修理から始まって"技術?"が身につくと、皆さんが一様に目指すのが"本づくり"です。そのなかで人気が急上昇しているのが"豆本づくり"です。1月29日にはボランティアグループの「お助けマンクラブ」に招かれて、スタッフが製本ボランティアのみなさんとともに"豆本づくり"のお手伝いをしました。次第に形が整っていく豆本に参加した人たちの顔が一様に輝き、会場のアチコチから歓声が上がりました。まさに、「私だけの一冊」の誕生です。
市立図書館の製本講座は、月1回の開催ですが"製本をやってみたい"というご要望にはいつでもお応えしますので、一度カウンターでおたずねくださいませんか。
vol.25 "雪下ろし!!"
三沢も例年にない雪の量と厳しい寒さにみまわれています。本県の青森市や弘前市はじめ新潟県など日本海に面する地方では"平成18年豪雪"に匹敵する積雪とかで、住民の皆さんの悪戦苦闘が続いているようです。夜半、雪が降っても朝になると青い空と太陽が顔を覗かせる三沢には豪雪地帯の皆さんには申し訳ないような"幸せ感"もあります。
そんな豪雪地帯での難行苦行が雪の処理です。とりわけ屋根からの"雪下ろし"作業では、転落事故などの悲劇が連日伝えられています。
この"雪下ろし"、俳句の季語ではもちろん冬ですが、季語辞典(事典)を開くと"雪下ろし"や"雪卸し"などの表記が見えます。屋根の雪を四角に切り取って落とす風景は、昔も同じだったようで、次のような俳句があります。
さいころの ころがるさまに 雪却 阿波野青畝
毎朝のように、雪かきボランティアに駆けつけてくださる市民の皆さんの協力も得ながら、スタッフ総出でアプローチや駐車場の雪かきに汗をかくとき、東北の人々との不思議な一体感を感じます。
vol.24 ボランティアさんからの短歌の贈り物!
図書館運営ボランティアさんに関する話題をひとつ!そのボランティアさんのお名前は"大沢静子さん"。もちろん市立図書館ボランティアグループ"Ls in Library"の有力なメンバーのお一人です。ご高齢ですが、いつも元気いっぱい!図書館にお見えになるときはステキにオシャレをして来て下さいます。
大沢さんは、最初、当館が開催している製本講座を受講するためにお出でになり、そこでご自身が作った短歌に英訳を添えた歌集を一冊の本に仕上げられました。そのことがよほど嬉しかったと見え、製本と書架整理のボランティアに登録してくださいました。
過日、その大沢さんから私と製本講座を担当しているスタッフの山本久美子あてに短歌のプレゼントがありました。題詞に「製本仕上られた感謝の詠草」と添えられたのが次の短歌です。
はからずも 製本にいたる 短歌集 我が人生に 出会いの恵み
いただいたこちらの方が大感激!私たち二人も図書館サービスの仕事に携わる幸福をあらためて感じたウレシイ出来事でした。大沢さんは、さらに、追伸として「老年期の夢」について次のように書いてこられました。
老年期の夢 (一)ボランティア活動 (二)自分史の製本
(三)図書館の若いスタッフに支えられた健康維持
vol.23 図書館サービスとマナー
不特定多数の方々がいつでも無料で利用できる図書館にも、その利用のためのルールは自ずからあります。いや、誰でも、いつでも自由に利用できるからこそ、そのルールを守ることが大事になってくるともいえます。
そんな、図書館を悩ます?のが、中・高校生の皆さん!もちろんすべての中・高校生の皆さん、というわけではありません。その中のほんの一部の人たちです。図書館は、社会教育機関のひとつですから、そういう場合には厳しく?指導させていただきます。
そうしましたら、ある時電車に乗っていて、これはトンデモナイ!マナー違反ではないかということに出くわしました。やはり、高校生の皆さんですが、電車から降りようとすると、それを押しのけて我先に乗ってくるのです。東京の山手線や中央線でそんなことをしようものなら、逆に突き飛ばされてホームへ頭を打ち付けて大怪我!なんていうことにもなりかねません。さらに、車内での座り方ですが、大きく足を広げて"ふんぞり返って"座り、しかも座っている横の座席は大きなスポーツバックが占領しています。
中・高校生のみなさん、まずは青い森鉄道の三沢と八戸間、あるいは三沢と野辺地間からそうしたマナー違反をなくしませんか?もちろん十和田鉄道の車内でも・・・それと同時に図書館利用のマナーも是非守ってください。市立図書館からの切なる願いです。
vol.22 三沢市立図書館のボランティアグループ
前号で、図書館のボランティアについてお知らせしましたが、その中でお約束した三沢
市立図書館のボランティアグループのネーミングについてご紹介します。
これまでの絵本の読み聞かせやブックスタートなど、子どもへのサービスを担当するグループに加えて、今年度、つまり2011年度からは枠を広げて、書架整理や製本、フロアワークなど図書館サービス全体を対象とする「図書館運営ボランティア」を立ち上げました。その名称は"Ls in Library"です。発音は"エルズインライブラリー"!!
はて、なんのこと?とお思いになる方もいらっしゃるかと思いますが、種明かしはいとも簡単です。
図書館サービスを象徴する言葉には、Lifelong Learning(生涯学習)、Life(生活)、Luxury(贅沢)、それにLove(愛)、Laugh(笑い)など"L"がつく言葉がいっぱいあります。ですから"Ls"(エルズ)なんですね。
皆さん!国際都市三沢、大空の町三沢にふさわしいネーミングだとお思いになりませんか?もっとも、それをふさわしくするためには、ボランティアの皆さんと市立図書館スタッフの協働作業が大変大事になります。市立図書館ボランティアの皆さんの活躍に期待したいと思います。
vol.21 図書館とボランテイア
図書館活動とボランテイアというのは、今や切っても切れない関係にあるといっていいでしょう。というよりも、とりわけ公立図書館の運営、サービス提供にとって欠くことの出来ない存在になっています。わが国で、ボランテイアの活動が注目されたのは、阪神淡路大震災の時だったといわれます。そして、今回の東日本大震災でもさまざまな形でのボランテイアが活躍しました。災害時におけるボランテイアの活動は、その象徴的なものに映るようになってきています。
さて、図書館におけるボランテイア活動で、最も一般的なのは子どもたちへのサービスにおける「読み聞かせ」や「ストリーテリング」だと思います。当館でも、読み聞かせや語り聞かせの会ではボランテイアの皆さんに大きな協力をいただいています。そうしたボランテイア活動のワクを拡げようと、今年度からは、図書の製本、利用者への案内と書架整理、及び館内外の美化活動をやっていただくボランテイアを組織することにいたしました。名付けて"三沢市立図書館ボランテイア−Ls in Library"です。この名称の由来については、次回、あらためて紹介したいと思いますが、三沢の町の図書館にぴったりのネーミングだと自画自賛しています。
私たちは、図書館のボランテイアの皆さんには、図書館の仕事のお手伝いをしていただくばかりではなく、市立図書館利用の牽引車になってもらいたいと願っています。そのために、まず、ボランテイアの皆さんには、図書館サービスの楽しさ、そして、図書館利用の有効さを実感していただきたいと思っています。ボランテイアとともに歩む図書館活動!それが実現したとき本当の意味で市民の皆さんの役に立つ市立図書館が誕生したといえるのではないでしょうか。








